ケースと対応
さまざまな仮想ケースとその対応モデルを紹介しています。
アルコール依存症のシングルマザーと中学生
プロフィール/生育歴
アルコールの問題を抱える40代女性。数年前に夫の金銭トラブル発覚し離婚。その後子供と二人暮らし。会社員をしていたが、現在はパートで働いている。
本人の母方の祖父は、アルコール依存症で亡くなっている。幼少期、厳しく育てられたと自覚している。母親に甘えることができなかった。離婚後、母親とは連絡をあまり取っていない。
ケース紹介
社会人になってお酒はよく飲んでいた。強い自覚はあった。出産の前後は控えていた。子供が小学生となった頃から家で一人で飲むことが多くなった。離婚前後から酒量が増えた。離婚後、仕事からの帰宅途中にも飲むようになり、一年前からは仕事中や朝から飲むこともあった。娘は、離婚前後であった小学5年生から学校を休むことが多くなり、中学校入学後は、午後の登校や保健室登校をしている。
一度、近所のコンビニにお酒を買いに行き、店の横で寝てしまい、警察へ通報された。厳重注意のもと帰宅した。その後も飲む生活が続き、パート勤務中も飲むことがあり、上司から指摘を受けた。次に発覚すると、やめてもらうと言われている。
朝起きると、手の震えや体のしんどさから、お酒を入れないと出社できない状況。娘のご飯や家の中は、ほとんど娘が対応している。夜は、お酒を飲みながら寝入っていることが多くある。
会社員時は、健診で肝機能や中性脂肪の指摘をされたが、追加の受診はしていない。
最近、隣の県の警察から娘を補導したと連絡があった。夜に電車で外出し、繁華街で見つかった様子。パパ活まがいのことをしていたと伝えられた。警察署に迎えに行き、一緒に帰宅するが、何も会話がない状態であった。
支援と対応
- 支援と対応、本人の飲酒問題について、話を聞く。
- 健診や受診を促し、身体的な問題から定期的な支援を始める。
- 娘の様子を学校で把握し、養育環境の確認を行う。
- 自助グループの情報を提供する。
このケースに関連するキーワード
- ※連携した社会資源がこのとおりの対応ができるとはかぎりません