ケースと対応

さまざまな仮想ケースとその対応モデルを紹介しています。

発達障害の60代女性の終の住処

プロフィール/生育歴

発達障害で、B型作業所に通う。両親は死去し、70代の兄がいる。

ケース紹介

高齢の父親を対象とした自宅への訪問介護がきっかけで、本人の発達障害と福祉サービス導入となった。現在、グループホームに住居。糖尿病のため、訪問看護を利用し、服薬管理と通院支援、食事管理の支援を受けている。精神的に不安定な時もあるが、作業所の仲間との関わり合いの中で、仲間のケア的関係を築くこともあり、施設の中では欠かせない存在となっている。

グループホームで、大声をあげる同居者との暮らしがストレスとなることがあると、本人から訴えがある。65歳を目前に、これからの暮らし方やサービス導入に関し、新たな支援や住居環境が必要なのか、本人と話し合っている。

支援と対応

作業所内での、欠かせない存在となりつつある当事者。歳を重ねて、支援の必要性が徐々に増えていく。誰がどのように、支援の変更を決断して動くのか。

  • 手伝ってほしいことや助けてほしいことを発信できる人とそうでない人がおり、発達障害のある方の中には、発信が難しい人もいる。この点から、どのように発信してもらうのか、発信できる信頼関係や場所の在り方について、支援側の受けとも方が大事である。
  • 時間や空間、手段を区切る手法があり、対象者に合わせた方法で、表現の発信を支援する。
  • 作業所の通所者なのか、支援者なのか。同じ施設や作業内で様々な立場で役割が循環する福祉環境が、本人の可能性を広げている。
  • 自立支援と介護の制度の間で、切り替えるタイミングを推し図る。

このケースに関連するキーワード

  • ※連携した社会資源がこのとおりの対応ができるとはかぎりません